葬儀の知識

初七日とは

2023/7/24作成

2024/6/29更新

初七日とは、故人が亡くなった日から7日目に行う法要です。基本は故人の命日を1日目として数えますが、地域によっては亡くなる前日を1日目として数える場合もあります。仏教の教えでは、故人は初七日に三途の川に辿り着き、生前の行いについて最初の裁きを受けます。この時の判決によって流れの激しい場所を渡るか緩やかな場所を渡るかが決まります。初七日法要を行うことで、故人が安全に向こう岸まで渡れるようにお祈りするという意味があります。しかし、浄土真宗では故人は亡くなってすぐに極楽浄土に向かうと考えられているため、故人を偲び仏様に祈りを捧げるために初七日法要を行います。 また、最近は参列者の都合を考慮して、火葬の後に初七日法要を執り行う「繰り上げ初七日法要」や初七日法要を葬儀中に執り行う「繰り込み初七日法要」が一般的になっています。

目 次

初七日法要の流れ

・事前の準備

まずは初七日法要の日程を決め、参列する方に連絡します。葬儀当日に初七日法要を行う場合は、必ずその旨を伝えましょう。日程が決まったら、僧侶に渡すお布施や参列者への香典返しを準備します。法要の後に会食を行う場合は、料亭や仕出し弁当の予約をします。会食を行わない場合も持ち帰り用の弁当を用意するのが一般的です。

 

・当日

初めに、僧侶が入場します。その後は喪主による開式の挨拶、僧侶の読経、焼香が続きます。最後に再び喪主が閉式の挨拶をします。初七日法要の所要時間は30分~1時間程度と言われていますが、最近は法要後に精進落としを行うことが多いため、会食にかかる時間を含めると参列者の拘束時間は長くなります。

初七日法要の香典

・初七日法要の香典は、故人との関係性や参列者の年齢、立場によって金額が変わりますが、葬儀で香典を渡した場合は、その半額を包みます。

 

・香典袋の書き方は、薄墨で「御霊前」と表書きします。浄土真宗など一部の宗派では、御霊前が使用できないため、「御仏前」、「御香典」と記載します。中袋の表面には、香典の金額を旧字体の漢数字で書き、裏面には郵便番号、住所、名前を書きます。

 

・香典袋に紙幣を入れる際は、肖像画が描かれた面を裏側にします。また、故人の不幸を予想してあらかじめ準備していたと思われるため、新札を入れてはいけません。新札しか手元にない場合は一度折り目を付けてから包みましょう。

初七日法要の際の服装

葬儀と初七日法要を同日に行う場合は、喪服が一般的です。葬儀と別日に行う場合は、簡易喪服で参列するのが適切とされています。男性であれば黒無地のスーツとネクタイに白シャツ、女性であれば黒や紺色のワンピースもしくはスーツなど男女ともに落ち着いた色の服装を選びましょう。極端に派手な服や露出の多い服装はマナー違反です。また、靴やバッグはエナメル素材のものや金具がついたものは避けましょう。

初七日以降の忌日

故人は初七日以降も7日ごとに裁きを受け、四十九日の七回目の裁きで生まれ変わる先が決まります。遺族は故人の処遇が少しでも良くなるように追善供養を行います。現代では、二七日から六七日までの間は法要を行わない家がほとんどですが、その場合も線香を上げ、仏壇の前で手を合わせて故人を偲びましょう。

四十九日までの行動

故人が亡くなってから四十九日法要までは「忌中」と呼ばれる故人を偲びながら過ごす期間です。この期間の遺族は花や食べ物をお供えしたり線香を焚くなどして故人が極楽浄土に行けるように供養を行いながら過ごします。日本には古くから死を穢れとする考えがあり神道では故人が亡くなってから50日間が忌中とされているため、その間遺族は家にこもって穢れを他人に移さないようにする風習がありました。現代でも祝い事への参加を避けるなど、様々な行動を制限する習慣が残っているため、注意が必要です。ここではいくつかの例を紹介します。

 

・正月祝い

忌中は正月飾りの用意やおせち料理を食べることを控え、神社に穢れを持ち込まないように初詣も避けましょう。忌中の間は年賀状を出してはいけないため、相手が年賀状を出す前に喪中はがきを送って年賀状を辞退します。また、「あけましておめでとうございます」という言葉も使用してはいけません。「今年もよろしくお願いいたします」という風に別の言葉に言い換えましょう。

 

・結婚式

忌中には結婚式への参加や挙式は避けましょう。特に神前式で行う場合は忌明けまで延期するのが良いとされています。しかし、キャンセルや延期が難しい場合は周囲とよく話し合って結婚式を挙げることも可能です。

 

・旅行

旅行は娯楽の意味合いが強く不謹慎と考える人もいるため、避けたほうが良いと言われています。社員旅行や出張など断ることが難しい場合は、会社の人と相談しましょう。

 

その他にも、引っ越しや飲み会などの派手な行動は控えて故人の供養をしながら慎ましく過ごすことが望ましいとされています。

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