葬儀の知識

香典辞退とは?

2023/7/25作成

2024/6/29更新

香典辞退は、香典の受け取りを辞退することを指します。香典は、故人に対する哀悼を示すものであると同時に、遺族への金銭的な援助を目的としています。しかし、時には受け取ることが難しい状況や事情があり、香典を辞退することもあります。

目 次

香典辞退の理由

香典を辞退する理由はさまざまです。例えば、参列者に金銭的な負担をかけたくない、香典返しの手間を省きたい、宗教、宗派上の理由である場合などがあります。近年は家族葬を行うケースが増えており、葬儀費用の負担が少ないため香典を辞退する場合もあります。

香典辞退のタイミング

・葬儀の案内で事前に伝える

参列者がすでに香典を持参した状態で辞退を伝えるのは、参列者と遺族双方が気を使うため、香典辞退の連絡はできるだけ早くした方がいいでしょう。訃報の連絡や葬儀の案内状で香典辞退の旨を簡潔に伝えます。もし供花や供物の受け取りを辞退する場合も、事前に伝えておきましょう。

 

・葬儀当日に伝える場合

葬儀の当日に香典辞退をお知らせする場合は、受付の際に言葉で伝えるか葬儀会場の前に香典辞退の旨を記載した看板を設置します。

 

・葬儀後に伝える場合

家族葬で葬儀を行った場合は、葬儀後に訃報をお知らせすることが多いと言われています。故人や遺族と親しい人や職場の関係者には、訃報と一緒に香典辞退の連絡を入れます。報告のタイミングに決まりはありませんが、葬儀後の対応が落ち着いたら、遅くても四十九日までには報告しましょう。連絡は手紙や電話で行うのが一般的ですが、付き合いの薄い方には年賀状や喪中はがきで報告する場合もあります。

香典の代わりに送るもの

香典を辞退するからといって、感謝の気持ちを示す方法がないわけではありません。弔電や供物を贈ったりすることで故人への弔意を伝えることができます。供物などを送る場合は、遺族にとって負担にならないように必ず事前に確認を取りましょう。また、案内状に「ご厚意辞退申し上げます」と書いてある場合は、香典だけでなく供物や供花の受け取りも辞退するという意味です。

 

・供物を送る

食べ物をお供えする場合は日持ちする個包装のお菓子や果物、缶詰が人気です。食べ物以外では、線香や蝋燭がお供え物の定番といえるでしょう。供物の外側にはのしを巻いて表書きに「御霊前」「御供物」と記載します。水引の色は地域によって異なりますが、関東では黒白5本の結び切り、関西では黄白5本の結び切りがよく使用されます。

 

・供花を送る

供花を送る場合はユリや菊、カーネーションなどの花を中心に白基調の落ち着いた色合いのものを選びますが、宗教によって重んじられる花が違う場合があります。また、葬儀会社によっては、花屋からの持ち込みができない場合もあるため、事前に問い合わせておきましょう。

 

・弔電を送る

供物や供花を辞退している場合は、代わりに弔電を送って弔意を伝える方法もあります。電話やインターネットで申し込み、葬儀会場に直接届けてもらいます。葬儀の台紙には、押し花を使用したものや刺しゅう入りのものなど様々な種類があるため予算に合わせて選びましょう。メッセージはあらかじめ用意されている文例の中から選べば問題ありませんが、自由に文章を考えることも可能です。ただし、不吉な表現や「重ね重ね」、「再び」などの忌み言葉の使用は避けましょう。弔電の費用は3000~5000円程度が相場ですが、選んだ台紙や文字数によって料金は前後します。

 

・後日弔問する

葬儀後に弔問に訪れることでお悔みの気持ちを表すことができます。家族葬の場合は弔問を辞退している場合もあるので、必ず事前に遺族の了承を得てから訪問します。葬儀の直後は遺族も式後の対応で慌ただしいので、葬儀の1週間後から1か月以内を目安に弔問するのが一般的です。また、長時間の滞在は遺族の負担になるため避けましょう。

香典辞退の注意点

香典を辞退することで香典返しの手間が省ける、葬儀後の遺族の負担が減るなどのメリットがありますが、当然注意するべきこともあります。

 

・費用負担が増える

香典収入がなくなるため、葬儀費用を全て喪主が負担することになります。

 

・参列者の理解を得られない

香典の持参は葬儀の基本なので、香典辞退に対して参列者の理解を得られない場合もあります。香典にはお金を渡すことで弔いの気持ちを形にできる、相手とのつながりを再確認できるという側面があるため、香典辞退と聞いて距離を置かれていると感じる方もいます。香典を辞退する際は、参列者への配慮を忘れてはいけません。参列者に納得してもらうためには「故人の生前の意思」だと伝えるのが最適と言われています。また、香典辞退の旨をお知らせしていても、どうしても渡したいと香典を持参する人もいます。そのような場合は、相手との関係性や事情も考えて慎重に対応しましょう。もし受け取る場合は、他の参列者から反感を買う可能性もあるため周りの目につかない場所でこっそり対応しましょう。

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